▼虫歯の治療
|虫歯の治療
虫歯の治療はできるだけ痛みの少ない治療をすることが理想です。
「痛みが苦手で、なかなか歯医者に行けない」という患者さまの声をお聞きすることがあります。
そんな方にも、安心して治療を受けていただきたい。当院ではできるだけ痛みを感じないよう配慮しています。
虫歯の治療中は、麻酔を行い痛みを感じにくくさせます。
麻酔注射を打つ時のチクッとした痛みが苦手な方も多いと思います。
そのため、注射針は細い方が痛みが少ないため、できるだけ細い針を使用しています。
麻酔液の注入を一定の速度に保つことでも痛みを感じにくくできるので、速度をコントロールしやすい電動式の注射器を使用することもあります。
患者様によっては雰囲気が苦手・音が苦手、という方もいると思います。
そのために問診時にお悩みなどをお聞きしてできるだけ患者様に合わせた治療方針などを一緒に考えていきます。
|虫歯治療はどのタイミングでするのがよいか?
【虫歯の治療は必ずしもしなければいけないのか?】
と思う人もいると思います。決してすべての虫歯を治す必要性はありません。
もちろん大きさにもよりますが、虫歯が進行しやすい人と進行しにくい人がいます。
小さい虫歯を治すことで大きく削らなければならない場合は経過を見ていくことも重要です。
この場合は定期検診やメインテナンスなどにより、虫歯が大きくなっていないかなどを確認します。そのため定期的な検診やメインテナンスは非常に大切です。
もちろん患者さまの生活環境に合わせて治療を急いだり、遅くさせたりすることもできますので、ご相談しながら治療を進めていきます。
これは虫歯かな?思ったら
なんとなく違和感がある、と思っていた症例です。しみたりはしませんが、古い詰め物が虫歯になっています。
虫歯ではないと思っている歯も、詰め物を外してみると虫歯になっている場合があります。
古い詰め物の境目から虫歯になっている『2次虫歯』はとくに注意が必要です。
そのためレントゲン撮影を行い、虫歯になっていないかを診断することが大切です。
すでに銀色の詰め物で削っている歯が虫歯になっているため、残る歯の部分が薄いのが分かります。早期に発見できたことで虫歯をとり神経はとらずにすみました。
虫歯にならないことも大切ですが、虫歯になっても早めに治療をすることで自分の歯を守ることができます。
|なぜ虫歯ができるの?
細菌+糖分=酸【歯を溶かす】
これが虫歯になるメカニズムです。
虫歯は、口の中にいるミュータンス菌という細菌が酸を発生させ、その酸によって歯が溶けていく病気です。
口の中にはたくさんの細菌がいて、ミュータンス菌はその一つです。
ミュータンス菌は食物に含まれる糖分をエサとして、ネバネバしている物質であるグルカンを発生させ、歯こう(プラーク)をつくります。
歯こうは細菌の住みかとなり、1mgのプラークに2~3億個もの細菌がいます。
そして、歯こう中のミュータンス菌が糖分を分解して酸を発生させ、徐々に歯を溶かしていくのです。
甘いものを食べると虫歯になりやすいというのは、ミュータンス菌が糖分の中でも砂糖を好むからです。
間食に砂糖を使ったお菓子を食べたり、糖分入りの飲み物を飲んだりすると、ミュータンス菌がどんどん分解して歯の表面を酸で覆ってしまうので、虫歯になりやすくなります。
しかし、虫歯の原因はミュータンス菌と糖分だけではありません。
一生懸命に歯磨きしても虫歯になりやすい人がいます。
歯は子どもの時にあごの骨の中で形づくられますが、その時の環境などによって歯質が左右されるのです。
また、歯が口の中に出てきてからも唾液の作用によっても影響を受けます。
虫歯は酸が歯を溶かしていく病気なので、唾液が酸性に傾いている人は虫歯になりやすく、アルカリ性に傾いている人は虫歯になりにくいのです。
虫歯の原因は「ミュータンス菌」+「糖分」+「歯質」です。
どれか一つだけでは虫歯は発生しませんが、結びつくと虫歯になってしまいます。
虫歯は歯を失う二大原因(歯周病-虫歯)の1つになっています。
歯みがきや定期検診などの予防歯科と早期発見が何より大事です。